潜水艦空母 伊402の真相 [時事ネタ]
伊400型潜水艦(出典:ウィキペディア)
潜水艦空母 伊402が発見されたとのニュースが入ってきた。
そもそも潜水艦空母というものがあったこと自体、知らない方も多いのではないか。
この潜水艦空母(潜水空母とも呼ぶ)は第二次大戦末期に日本が開発したもので、潜水艦の中に戦闘機を収納、発信させる機能を持った潜水艦のことである。
それまでの潜水艦が対艦攻撃や偵察・索敵を目的に作られたのに対し、伊400型は3機とはいえ戦闘機を持ち、14㎝主砲を備えるなど画期的なコンセプトのもとに開発された。
開発計画を立案したのは、あの山本五十六連合艦隊司令長官である。
山本五十六連合艦隊司令長官:1941年頃(出典:ウィキペディア)
計画ではアメリカ本土を攻撃する予定だったが、本土といっても西海岸ではなく、首都ワシントンのある東海岸を攻撃目標としていたというからすごい。南米チリ南端のマゼラン海峡を越えて行く予定だったらしい。
結局、実戦で使われることは無く、戦後は攻撃するはずだったアメリカに回航されて検分された。アメリカ軍の兵器として使うことも検討されたが、当時のソビエトから検分要請が来たことで機密漏えいを恐れたアメリカによって沈められた(今回発見した日本テレビの「真相報道バンキシャ!」の予告編を見る限り、どうも艦砲射撃によって沈められたようだ)。
それだけ高い技術で作られたということだろうし、戦後潜水艦に本来の任務以外の機能を持たせるという設計思想は今日にも引き継がれているとされる。
戦艦武蔵といい、最近昔の軍艦が発見されるケースが目立つ。そのたびに引き上げの是非が議論になる。
今回発見された伊402型は他の艦船のように亡くなった人が眠っているわけではないが、むやみに引き上げず、海の墓標のままにしておいた方がいいと思う。
日本テレビ「真相報道バンキシャ!」
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